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予防接種

わんちゃん・ねこちゃん・フェレットちゃんは、ワクチンを接種することで病気にかかりにくくし、発症しても症状を大幅に軽減することができます。予防できる病気の中には致死率が高く怖い病気もあり、特に幼少期や老齢期は免疫力が弱いため病気に感染した場合、重症化しやすいのでワクチンの接種が大切になります。

 

ワクチンに関しての注意点

​稀にワクチン接種後、体調の変化がみられることがあるため、経過がみやすい

午前中の接種をおすすめしています。

​※ワクチンの種類・接種する回数など、お気軽にご相談ください。

犬のワクチン

​アデノウイルス2型感染症

「ケンネルコフ」と呼ばれるワンちゃんの風邪を引き起こす原因の一つとなるのがこのウイルスです。咳やくしゃみ、鼻水、発熱など呼吸器症状を起こす病気です。肺炎を起こす場合もあります。

わんちゃんのワクチンで予防できる病気

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  • 狂犬病

  • パルボウイルス感染症

  • ジステンパーウイルス感染症

  • 犬伝染性肝炎​

  • アデノウイルス2型感染症

  • パラインフルエンザウイルス感染症

  • ​犬コロナウイルス感染症

  • ​レプトスピラ感染症

  • ボルデテラ・ブロンキセプチカ感染症

狂犬病

人間を含めすべての哺乳類に感染する、人獣共通感染症『ズーノーシス』といい致死率は100%と非常に恐ろしい病気です。

唾液中に含まれるウイルスから傷口や粘膜などから感染します。感染すると長い潜伏期間を経て、脳の中で大量にウイルスが増殖して症状が出ます。発症した犬は物事に対して極めて過敏になり、狂騒状態となって、目の前にあるもの全てに咬みついて攻撃するようになります。

その後、今までの症状は消失し、全身の麻痺が起こり、最後は昏睡状態になって死亡します。この症状を「狂騒型狂犬病」といいます。

稀に、発症初期から狂騒状態は見られず全身が麻痺して死亡する「麻痺型狂犬病」もあります。

 

世界では毎年5万人以上の人が狂犬病で亡くなっています。特にアジア・アフリカ諸国での被害は深刻です。台湾も最近まで52年間、狂犬病の発生が見られない清浄国の一つでしたが、2014年にイタチアナグマへの感染が判明し、その後の調査で台湾全土において数百頭もの動物への感染が確認され、人への感染も確認されました。

現在日本での発生は60年間見られていませんが(2018年現在)、同じことが起こる可能性は充分にあります。日本では『狂犬病予防法』という法律で犬への年一回の狂犬病ワクチンの接種が義務付けられています。これは愛犬だけでなく人間を狂犬病から守るためという意味で重要な法律です。

※狂犬病接種を打たせない場合には20万円の罰則規定があります。

パルボウイルス感染症

非常に感染力の強いウイルス病の一種。新生仔期には心筋炎を起こし突然死を引き起こします。それ以降では、腸の粘膜破壊と白血球の減少を引き起こし、ひどい腸炎や敗血症やDICなど、致命的な症状を引き起こします。

ジステンパーウイルス感染症

感染の初期は発熱が見られ、その後くしゃみ、鼻水、咳などの風邪症状や下痢といった消化器症状、結膜炎、肉球の硬化など、全身に症状を引き起こします。同時に、免疫力の低下による敗血症といった重篤な状態になることあります。最終的には脳炎を引き起こす致死率の高い感染症です。

犬伝染性肝炎

軽度〜劇症型の肝炎を起こすウイルスです。嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が見られます。1歳以下では重症型から劇症型として発症することが多く死亡率も高くなり、急死することもあります。重症例では回復期に目の表面が白く濁る症状(ブルーアイ)が出ること特徴的です。

パラインフルエンザウイルス感染症

​これも「ケンネルコフ」と呼ばれるワンちゃんの風邪の1つです。咳、くしゃみ、鼻水、発熱などの症状を起こします。他の風邪の病原体との複合感染により重篤化することがあります。

犬コロナウイルス感染症

嘔吐や下痢といった消化器症状を引き起こしますが、病原性はそれほど強くありません。成犬の場合、感染をしてもほとんど症状が出ないこともあります。ただし子犬の間は、下痢や嘔吐、食欲不振による脱水や低血糖など重症化することもあり、注意が必要です。

レプトスピラ感染症

野生のネズミなどの保菌動物の尿から排菌され、それが川や池、水たまり、土を介して感染します。いくつかの病気の型があり、比較的軽症なものから黄疸や腎障害が出る重症なものまであります。人獣共通感染症(ズーノーシス)といって人間にも感染する感染症です。暖かい地方に多く発生していますが東京でも発生の報告があります。

ボルデテラ・ブロンキセプチカ感染症

犬の風邪の原因となる「気管支敗血症菌」と呼ばれる細菌による感染症です。パラインフルエンザなど、他のケンネルコフの病原体と混合感染することが多く、免疫力の弱い子犬や老齢犬では重症化する傾向にあります。この病気に対するワクチンは他のワクチンと異なり注射ではなく点鼻のワクチンで接種します。

猫のワクチン

ねこちゃんのワクチンで予防できる病気

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  • 猫ウイルス性鼻気管炎​

  •  カリシウイルス感染症

  • 汎血球減少症

  • クラミジア感染症

  • 猫白血病ウイルス感染症

  • ​猫エイズ感染症

  • 狂犬病

猫ウイルス性鼻気管炎

ネコの風邪の代表的な「ネコヘルペスウイルス1型」を原因とする感染症です。くしゃみ、咳、鼻炎、結膜炎など典型的な風邪の症状を引き起こします。一度感染すると、症状が改善しても神経細胞の中にウイルスが隠れてしまい、免疫力の低下などにより、再び症状を悪化させます。カリシウイルスやクラミジア、ボルデテラなど他の風邪の感染症と混合感染することがあります。

カリシウイルス感染症

ネコの風邪の原因となるウイルスの一つです。初期には発熱、クシャミ、鼻水、よだれなどの症状が見られます。重症化すると喉頭炎、口内炎、肺炎などを起こします。また突然変異をしやすく、乾いた空気中でも長く生存します。近年海外では、全身の皮膚にまで症状が出る致死率の「高い強毒全身性猫カリシウイルス感染症」が確認されています。猫ウイルス性鼻気管炎などと混合感染することがあります。

汎血球減少症

非常に感染力の強いウイルス病です。「猫パルボ」や「猫ジステンパー」「猫伝染性腸炎」とも呼ばれます。腸の粘膜破壊と白血球を減少させ、ひどい腸炎を引き起こします。そこから衰弱したり、敗血症やDICなどといった致命的な症状を引き起こします。

​クラミジア感染症

猫クラミジアという細菌が原因菌の病気です。猫ウイルス性鼻気管炎などと混合感染することが多く、結膜炎や鼻炎などを引き起こします。膿状の目ヤニや鼻が詰まってしまうような鼻汁などを出します。

​猫白血病ウイルス感染症

猫白血病ウイルスが病原体となるウイルス疾患です。感染初期は発熱などの症状を起こし、その後ウイルスを排除できなかった個体は1〜2年後にリンパ腫、腎障害、再生不良性貧血、白血球減少症、口内炎などを発症します。子猫の時期に感染すると致死率が高くなります。感染力は同じレトロウイルスである猫エイズよりも強いとされます。※餌の共有などで感染するので注意が必要です。

​猫エイズ感染症

猫エイズウイルスによる感染症です。猫同士のケンカや交尾などで感染します。感染初期では、発熱や下痢などの症状が出ます。その後、長い潜伏期を経てエイズが発症し、免疫不全により口内炎や消化器症状、皮膚の糸状菌症などの感染症、さらに悪化すると肺炎、悪性腫瘍の発生などを起こします。

狂犬病

意外に思われるかもしれませんが、ねこちゃんにも狂犬病の予防接種をすることがあります。特に海外へねこちゃんを連れて行く場合は、接種が必要になることがあります。(狂犬病はイヌだけでなく全ての哺乳類に感染し致死率が100%の病気です。)

フェレットのワクチン

フェレットちゃんのワクチンで予防できる病気

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​ジステンパーウイルス感染症

ジステンパーウイルスは、ほとんどの食肉目に感染するウイルス病ですが、フェレットでは感受性が特に高く、感染時の致死率はほぼ100%です。感染の初期は発熱が見られ、その後くしゃみ、鼻水、咳などの風邪症状や下痢といった消化器症状、結膜炎、肉球の硬化など全身に症状が出ます。同時に免疫力の低下により敗血症といった重篤な状態になることもあります。最終的には脳炎を引き起こします。フェレット用のワクチン は現在市販されておらず、犬用の混合ワクチンを接種することにより予防します。

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